◆ 第一話 ◆

まじょよったりはひがしより
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魔女来たりて
 
〜7月13日(日)〜

WC  へーたはどうしてる?

平太  家でぼーっとしてる

WC  では、サヤ。春之助が、病院で話を聞いてくる。

春乃助  「うん、そういえば、サヤ。」

サヤ  「はい?」

春乃助 「あの子を、どうやって見つけたんだい?」

サヤ  「えっとね〜。公園にいたよ。」

春乃助 「こうえん!? 何でまた…うおおお…町の外だとばっかり…僕は、馬鹿か…」

サヤ  「そうだよね〜。でも、繁華街とか、若い人があつまりそ〜な所とか…じゃなくて良かったね。」

春乃助 「あの子な。意識が戻らないらしい。多分、ずっと。」

サヤ  「そうなの??」

春乃助 「もっと早く見つけてあげられてたら…」

サヤ  「ずっとか…」

春乃助 「僕は…もっとがむしゃらに自分を磨く! 見ててくれ、サヤ!」

サヤ  「うん。私も。」

春乃助 「次こそは、みんなが幸せになるような解決をしてみせる! 絶対にだ!」

サヤ  「うん。がんばろ〜ね、2人で。」

春乃助 「あの子には、今度、お見舞いに行くよ。花でも持ってさ。」

サヤ  「えと。なんか、原因とかは分かってないの?」

春乃助 「うん。不明、らしい。」

サヤ  「そ…だよね。」

春乃助 「極度の衰弱と、外界への反応の欠落。精神が、壊れてしまっているかもしれない。
脳には異常はないそうだけど。…そういう話だったよ。」

サヤ  「うん。そっか…。」

春乃助 「…よし。すこし、出てくる。こういうときは体と頭を動かすに限る!」

サヤ  「は〜い。いってらっしゃい!」

春乃助 「スキルを磨く! 自分を磨く! 修行あるのみ! いってきます!」

サヤ  「は〜い!」
 
サヤ  と、れーさんはどこいった?

WC  …昨日、目が覚めた時間が、実はかなり遅くって。今朝、探偵事務所の電話が鳴った。

サヤ  「はい。川原探偵事務所です。」

  「あ、ねえさんですか?」

サヤ  「はいはい。」

  「礼です。」

サヤ  「もう、出かけたんですか?」

  「ちょおすいません、これから大事になりそうなんで、いくつかまわっとかなあかん場所があるんです。
今夜のお約束、外でもええですか?」

サヤ  「はぁ〜、大変ですねぇ。」

  「俺の方でおごりますから。」

サヤ  「へ? 外ですか?」

  「ねえさんのご馳走はまたいずれ、ということで。」

サヤ  「それはへーたんも一緒でいいですか?」

  「…はじめからそのつもりでしょ。聞く必要ないですやん。」

サヤ  「あは。いやぁ、やっぱりボディガードは必要ですから。」

  「ははは。では、そうですね。うまいお好み焼き屋があるんですけど、どうです?」

サヤ  「ええ。ぜひ。では、へーたんに声かけておきますね。」

  「じゃあ、「 天神「上手いお好み焼き屋」の店名。」に、7時でええですか?」

サヤ  「了解です♪」

WC  ということがあった。
 
サヤ  じゃ、へーたんに電話。

平太  「はい、もしもし?」

サヤ  「もしもしサヤですけど。」

平太  「ん?どしたのさやねぇ。」

サヤ  「あのさ〜、今日の夜、れーさんに晩御飯ご馳走してもらえることになったんだけど、来ない?」

平太  「…え…おじさんは大丈夫なの?」

サヤ  「うん。春さんはなんか燃えてるよ〜。」

平太  「…いや、そういうことでなくてね…まあ、いいや…」

サヤ  「というか、へーたんが来なかったら逆にマズイ気がするのですよ。」

平太  「一人で行かせる訳にはいかないし、一緒にいくよ。」

サヤ  「よかった〜。」

平太  「じゃあ、何時にどこにいけばいい?」

サヤ  「じゃ、7時に待ち合わせだから。」

平太  「おけー。じゃあ、そっちまわっていくよ。」

サヤ  「うん。ありがとー!じゃ、待ってるね。」

WC  と、さて、時間まで何かすることは?

サヤ  私はだいじょぶ。

平太  病院いってみるか…
 
【病院】

平太  田口さんの病室へ。

WC  田口美紀の病室は3階だ。

平太  じゃあ、そのまま向かって…

WC  点滴を付けた、凡庸な顔立ちが、白いベッドに横たわっている。

平太  「…」
お母さんいる?

WC  いない。だれもいない。

平太  「…ごめんな…田口。見つけるのおそくなって…」
で、右腕に力をためて< 祈り へーたのスキル。
他人に与えられている状態異常や負傷を自分が引き受ける特殊な効果を持つ。
>をやってみるよ。

WC  何もおきない。

サヤ  かっこい〜。

平太  精神的なモノを取り除こうと努力してみる。

WC  それは失われた。むしろ空洞。

平太  頭に流れ込んでくるモノとかない?

WC  満たす力、与える力、でなければ彼女を治すことはできない。

平太  おけ。

WC  きっと、あの名無しの魔女は田口美紀を「食って」いた。話が通じないのも当たり前。魔女が人なら、君たちは食肉だ。
そして、その「餌」によって結界にほころびを作り、力あるだれかをそこに導き、邪魔な魔女『名無し』を屠ろうとしたのが、最後の魔女「比嘉由良」。
そういうことなのだろう。

平太   なるほどね〜。…じゃあ、相変わらず何もできない苛立ちを胸に、病室をでて行きます。
 
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