WC
そのまま、2Fのサルーンまで案内される。
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サルーンは、広めの窓が切られ、いくつかのテーブルと、ピアノと遊戯台などが置かれた大部屋だ。
1つのテーブルに2人を案内し…
共由
「しばらく、寛いでください。」
平太
「はい。」
サヤ
「どうも。」
共由
「できるだけ早く、食事をお持ちしますからね。」
サヤ
「ありがとうございます。」
共由
「遊戯台や、ピアノなどは、自由に使っていただいて大丈夫ですから。…では。」
WC
共由はでてゆく。
サヤ
「ここと同じ建物なんだね。長月…館だっけ。」
平太
「みたいだね…。まあ、入ったこと無いみたいだし、噂程度かもしれないけど。」
サヤ
「ご当主とか何か知ってるかな?」
平太
「鍵を持ってるって事は、持ち主だったのかな? だとしたら、なにか知ってるかも?」
サヤ
「うん多分。れーさんの話聞いちゃってるから、あまり深く追及したくないんだけど。」
平太
「5人の魔女ってさ…一緒の屋敷に住んでいたとしたら…仲良かったのかな?」
サヤ
「ん? なんで?」
平太
「仲が悪かったら、一緒に住まないよね。」
サヤ
「ん〜確かにね。」
平太
この屋敷の情報は、案内してもらったからわかるでいいのかな?
WC
いいよー。見取り図から読み取れる範囲のことは。
発電室とかのことも、この屋敷では、外から電力引かない独立したシステムになってるから、地下にそんなのがあるんだー、とか聞いたって事で。
平太
「で、もし長月館と吐月館が同じとして…5人の魔女にそれぞれ部屋を与えるとするじゃん。」
サヤ
「うん。」
平太
「2階に4つ部屋があって…」
サヤ
「うん。あと一人は? ってなるよね。」
平太
「うん。一緒に住んでいて…5人…一人だけ他の階に部屋を作るのもおかしいしな…。」
サヤ
「まぁ、1階の部屋使ってたりとか、するかもしれないけどね。2人と3人とかで組になって。」
平太
「まあね…」
WC
と、そんなことを話していると、サルーンのドアが開きます。
背の高い女性
「あら?」
WC
背の高い、年配の女性が立っています。
平太
「こんにちは。」
サヤ
「こんにちは。」
背の高い女性
「こんにちは。お客様かしら?」
平太
「このお屋敷の方ですか?」
WC
スラリとした体を、露出の少ない黒衣で装ったきれいな女性です。
サヤ
「ええ、私は川原沙夜と申します。」
平太
「大門です。」
WC
ただ、その黒衣のせいで、余計体の線が露になっているようにも感じますが。
サヤからは、ずいぶん年上に見えますが、へーたにはサヤよりちょっと年上、程度に見えます。
詠歌
「吐月詠歌。柏陽の娘です。」
WC
とげつ・えいか。柏陽の片腕として政界に名を馳せることもある、こちらも有名な人物だ。
平太
「そうですか、お邪魔しています。」
サヤ
「私たちは東の長月館の鍵を預かりに来まして、ご当主に待つよう言われました。
いま、こちらでのんびりさせていただいてます。」
WC
詠歌は片手に、わずかに泡立つ飲み物の載ったトレイを持っている。どうやら、ここでくつろごうとでも思っていたのだろう。
詠歌
「ああ、そうなの。じゃ、邪魔しちゃ悪いわね。」
サヤ
「いえいえ、こちらこそ。 もしよろしければ、少しお話を伺ってもよろしいでしょうか?」
WC
と、ふたたびガチャリと音がして、共由が顔を出す。
共由
「あれ? 詠歌さん。」
詠歌
「共由君。」
共由
「ああ。言って頂ければ飲み物くらい、お部屋までお持ちしたのに。」
詠歌
「いいのよ。何でもかんでも共由君にやらせるわけには行かないし。
サンルームにでも行くわ。蒼次郎さんと話したいこともあるし。
ごめんなさいね、川原さん。そういうわけで、失礼するわ。」
サヤ
「ええ、わかりました。」
詠歌
「上にいるから、何かあったら声を掛けて。」
サヤ
「はい。」
詠歌
「共由君もね。」
共由
「ええ。」
WC
詠歌は出て行く。
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