虚空の翼

◆2話 ◆

うつつにうつるはまぼろしの
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蒼次郎
 
WC  では次の日。 6時半、朝もやが出ている。
天気はそれなりによさそうだ。 …ぴぴぴぴぴぴぴぴぴ。

サヤ  「うう…ん。」 目覚まし止める。 …寝る。

平太  ねたよ!

サヤ  いやいや、頑張って起きる。

WC  では、朝の時間を使って読書大会。

サヤ  は〜い。Aノーマル☆5…やった〜〜!8なので、14。
ギャンブルだけ残っちゃった M0では、判定に「マトリクス」という数列表を用いる。
「マトリクス」は、1人6個と決まっており、さらに、一度判定に使用したマトリクスは、6つ全てのマトリクスを使用し終わるまで再度使用することができない。
つまり、残っているマトリクスが、次に必要とされる判定に適していないこともあるのだ。


平太  おけおけ(笑)。

WC  では、要旨は以下の通り。 

・彼女たちは「魔女」である。 
・一般の、薬師、まじない師としての魔女ではなく、ある災厄を封じたため、業を背負ってしまった特別な一族である。
・災厄とは「空虚」である。全てを「無価値」に変える、人の意識を改変する力の動き。これが「空虚」の正体である。 
・彼女たちは、一代に1人ずつ、5星の霊力を持った5人の魔女として生まれ、その力で「空虚」を封じ続ける。 
・自分の霊力を継ぐ者を見つけ、そのものに霊力と記憶を継ぐことで、封印を維持し続けるのが、彼女たちの役目である。
・「空虚」を滅ぼすことはできない(現時点でその方法は見つかっていない)ため、この役目は永遠に続く。 

最後に、研究のレベルにならず、覚書程度に書きなぐられていることがある。 

・魔女の力が「継がれる」ものならば、その魔女が後継を残さず死んだとき、力はどこに行くのか。  
・他の魔女がその力を仮に受け継ぎ、正しき後継を選ぶことになるのか。 

そんな感じだ。 未完の研究書であるため、結論はない。

サヤ  なるほど。

平太  うーん…だとしたら最悪。

WC  8時頃、サヤは要約を終える。

サヤ  「ふぅ。なんとなくわかった…けど。後でへーたんにも話さなきゃ。」

WC  ちなみに、「空虚」という概念についての魔術的・呪術的考察は難解すぎてわからないので飛ばしました。 
専門家に読ませたほうが良かろうってなもんです。

平太  礼さん行きだな。

サヤ  うんそだね。

未来の礼  「アカン、エーゴ駄目やねん。」 

未来の平太  「それが仕事だろ!」 

未来のサヤ  「いやいや、知り合いにそういう専門家いるでしょ? きっと。」

WC  とうことで。8時です。

平太  その時間には起きる。

サヤ  お互いの情報を話し合う時間必要ですね。

平太  だね、必要。 
 
サヤ  朝ご飯食べながらとかでもいいかな。じゃあ、私が8時過ぎにへーたんの部屋ノックします。

平太  「はい、起きてるよ。」

サヤ  「おはよ〜。」

平太  「どだった? 読めた?」

サヤ  「うん。ようやっと一段落だよ〜。  で、へーたんにも内容伝えておきたいんだけど。」

平太  「おけ、こっちも一応昨日の話を。」

サヤ  「うん。」

平太  「かうかくしかじか、まるまるうしうし。」

サヤ  「は〜、なるほど…。かくかくしかじか、まるまるうしうし。」

平太  「ふーん…その話を聞く限りだと…比嘉はすべての魔女の力を使うのかな。」

サヤ  「うん、きっとね。それに、比嘉ちゃんを殺しちゃったら、『空虚』が出てきちゃう?ってことかな。」

WC  生け捕りにして災いを封じる人柱として生かしといた方が良いって事ですね。

平太  「だよね、『空虚』…わけわかんね。
まあ、この本は収穫でかかったね。これはお土産になるね。」

サヤ  「うん。でも、柏陽さんが亡くなったことに関しては一切繋がらなかったから…ちょっと残念。
昨日も言ったけど、何か私達が来た事も関わってる気がするから。」

平太  「でも、似てるよほんと。吐月と長月って、屋敷だけでなく、住人も。」

サヤ  「うん、そうかも。」

平太  「そんなに何かきっかけになるようなことあったかなー。」

サヤ  「でも、それがさっぱり…。見当つかないよ。」

平太  「まあ、とりあえずさっき言ったみたいに、柏陽さんの部屋を探させてもらおうよ。」

サヤ  「そだね。」

WC  とまあ、色々考えてると、部屋がノックされる。

共由  「起きてらっしゃいますか。」

WC  共由の声だ。

平太  「はい、起きてます。」
扉を開けるよ。

WC  少しだけ疲れた顔をした共由が立っている。

共由  「おはようございます。」

サヤ  「おはようございます。」

平太  「顔色わるいよ、共由さん。」

共由  「はは。仕方ないです。少し疲れましたから。仕事に差し障りはないですよ。」

平太  「そか。」

共由  「朝食はどうされますか? お持ちしますか? サルーンで摂られますか?」

平太  「皆さんはどうしてるんですか? 集まってるなら、昨日の話をしたいです。柏陽さんの部屋の件で。」

共由  「蒼次郎さんは食事を摂られて、いつものようにサンルームでお仕事されてます。
詠歌さんとミハエル君はまだ起きてないですね。」

平太  「じゃあ、後でそれぞれ伺います。ご飯は部屋でいいよね。」

サヤ  「うん、いいよ。」

平太  「あ、あと皆さんの部屋を教えてください。」

共由  「はい。」

平太  「すいません。」

WC  アトリエの隣が詠歌とミハエルの夫婦。その隣が蒼次郎。共由は一番西側の使用人部屋。

平太  家人私室が一カ所空いてるんだ。

WC  そうだね。

平太  了解。

WC  では、しばらくすると部屋に簡単な食事が届けられる。 食事を終えて10時過ぎくらいだろうか。

サヤ  じゃ、10時過ぎかな?

平太  そだね、先にサンルームにいこう。蒼次郎さんに会いに。 
 
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