虚空の翼

◆2話 ◆

うつつにうつるはまぼろしの
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黒羽
 
【長月館】

WC  夕暮れになる。 赤い、なぜか寂しさを感じる光を受けて、もう何度目になるかの長月館。 
…描写のネタもつきるっツーの。

平太  「さ! 最後の部屋だ! さやねぇがんばろう!」

サヤ  「うん! こっちもスッキリするといいね。」

WC  比嘉が外にいる以上、スッキリしない事はもうわかってる気もするがー。

平太  (笑)

サヤ  わかってるよ〜〜! 
ではでは、2階ですか。

平太  今回探索して、属性が最悪なことわかったよね。比嘉。

サヤ  そなの?

平太  だって魔女の能力受け継ぐなら…

サヤ  全属性?

平太  わからんけどね。

サヤ  え〜〜反則だぁ! …でもそっすよね…。はぁ。

平太  まあ、サルーンいこう(笑)。

サヤ  はい(笑)。 
 
【サルーン】

平太  これが子供の部屋になるって事か…ちびっ子の。

サヤ  比嘉ちゃんの部屋?

WC  時計草の木札が下がっている。

平太  うーん…たぶん。

サヤ  ま〜、魔女だからね。

平太  じゃあ、さっきの紅簾の間の鍵で開けます。

サヤ  はい、お願いします。

WC  かちゃり。 広い部屋だ。 
壁際に置かれた大時計は動きを止め、まばらに板張りが外れた窓から夕日が差し込んでいる。 
書庫に続く扉が片隅にあるが、その前にはテーブルやいすが積み上げられ、防塁のような様相を呈している。 
目に付くのは、北面の壁。 アップライトのピアノが置かれ、その周囲だけがこざっぱりと片付いている。 
蓋は上げられ、何枚かの楽譜が鍵盤の上に置かれている。

サヤ  それはもう、楽譜みるよ。

WC  ピアノに近づいたサヤはフィールで目標値12。

サヤ  いける!

平太  がんばって!!

サヤ  ケアフルでバースト。13になりました。

WC  耳鳴りを感じる。歌声だろうか、ノイズだろうか。聞き覚えがあるような音域の耳鳴り。「気配」だ。

平太  怪異か! 最後の1個焚きますか。

サヤ  そですね。

平太  準備はOK?

サヤ  OK!

平太  じゃあ、焚くよ。気配の周辺で香炉に火を入れます。

 
WC  もう嗅ぎなれた香の香り。 ピアノの周囲を覆うように煙が立ち昇る。 
煙は、現と過去の狭間にうっすらと紗幕を張ってゆく。 紗幕に映るのは、過去の影絵。 

ピアノの前に、おかっぱの少女が座っている。 体を楽しげに揺らし、演奏しながら歌っているのだろうか。 
周囲を見れば、サルーンのテーブルには、年齢も体格も様々な4人の女性が座り、本を開いたり、飲み物を飲みながら談笑したりしている。 暖かい空気。 
しかしその風景もすぐに消える。

影が乱れる。 
ピアノの前に、少女と、ふくよかな女性が立っている。 おかっぱの少女は女性を見上げるように何かを話す。
女性は少女の頭をなで、少女がくすぐったそうに笑う。

再び、影が乱れる。 
少女が、たたきつけるようにピアノを弾いている。 激情。 ふと、振り向く。敵意をみなぎらせて立ち上がる。 
口が複雑に動き、ノイズを紡いでゆく。 集まってくる黄の霊力。襲ってくる!

平太  構え!

サヤ  構えます!

WC  少女の横に、楽器のような形の影が二つ。 彼女を守るように浮き上がる。  
敵は、黄の魔女影「ユラ」、白のハルモニ、青のオデオン。  
最後に残ったのは、黄の魔女影「ユラ」。白と青の護衛を従えたユラの影との戦いが始まる。

「黄の魔女影」×1
「ハルモニ」×1
「オデオン」×1

ユラは、口を複雑に動かす。歌声がユラの周囲を覆う。

サヤ  なんだろ〜??

平太  障壁か? 

まずは定石、ユラの障壁である。
障壁の正体はまだ見えないが、いずれにせよ平太・サヤの攻撃のうち、いずれかが無効化されることは容易に予想される。
そこで2人は…

サヤ  もはや困っている私。

平太  どうしたの?

サヤ  普通にためて、わんこのシッポアタックするか?
黄色の札使って、白を先に落としちゃった方がいいか?
…ま、落とせるとは限らないけど。 属性に明らかな優位がない場合、属性をチャージしてから通常の攻撃術を撃つよりも、即座に撃てる攻撃アイテムで、弱点属性をついて攻撃した方が有効なこともあるのがM0。

WC  時間たつと準備されるからねえ。やるなら早い方が良いのは定石だけど。

平太  うんうん。そなんだよね、1匹いるといないじゃ全然違う。

サヤ  いつもならまずは<息吹>なんだけど、<息吹>出せるほどたまってないのですよ。

WC  へっぽこー。

サヤ  うむ。うぅ…。よし! もったいなくない。きっと。
お札を使っていこう、ハルモニに。

WC  命中判定どうぞ。

サヤ  命中9。黄色だよ。

WC  ギリだね。回避…×ー。ぷっぷくぷー。

平太  ないす!

サヤ  やった。

WC  威力。

サヤ  うう、普通だ。5でした。威力30。せつな〜い。

WC  属性全削りで24ダメージ。かろうじて浮いてる。

サヤ  まぁいっか。でも、青も嫌いだ。早く倒さなきゃ。 

サヤの攻撃で弱った白のハルモニに、平太も追撃をかける。

平太  全力<ファイアボール>+<反動反射>。ハルモ二に。命中17。

WC  青のオデオンが音の壁を放つ。 <大樹> 天青属性の防御スキル。
自分以外の味方が攻撃された際にも、その味方を守るために発動させることができる「仲間全員を守ることができる防御」の技。
だ。

サヤ  え〜〜?!

WC  ハルモニは回避判定せず。威力カモン。

平太  フリングで23。

WC  威力38。属性負けてるので減少効果半減で19。4抜けます。

平太  おお、抜けた。

WC  更に、ハルモニが自前でガード。ダメージなし。

サヤ  くぅぅ。せっかく抜けたのに。

平太  属性削っただけか。 
平太の攻撃は、青のオデオンが放った防御スキル<大樹>に阻まれ、白のハルモニにはダメージを与えられない。 
そして、ユラ達からの反撃は…
平太  チャージ。赤15。

WC  ハルモニが澄んだ高音を放つ。 <制裁> 統白属性の妨害スキル。他者がチャージを行った瞬間に発動することができ、チャージした属性の値を、ある程度減少させることができる、「敵が属性をためるのを邪魔する」技。

そのチャージ値を−58。なんだこの9の連続は。

平太  おお、すげ。

サヤ  なんだよ〜。

WC  ユラ。へーたに向けて緩やかな旋律を投げかける。 心がかき乱される。
自分は正常だと認識する自分がいることが既に異常な。 <心縛> 黄華属性の状態異常スキル。
敵の認知能力を操り、行動の「対象」だけを自由に変えることが出来る。
例えば、平太が「白のハルモニに攻撃」と宣言した場合、その「対象」である、「白のハルモニ」を「サヤ」に変えてしまえるのだ。回復などでも同じことが起きる。
サヤが「へーたんを回復」と宣言したら、それを、「ユラを回復」に変更できてしまう。
。威力9。

平太  やばいな消しておかないと。

サヤ  う〜ん、このターンでは <破魔> サヤの状態回復スキル。
状態異常を治すことができる。
まだ使えないけど、次ターンなら使えるよ。 
おとなしくしておけば、とりあえず被害はないってことですよね?

WC  そうですね。サポートには影響しないので、最悪1回のサポートチャージや、「かばう」などは普通に出来るようです。

平太  とりあえず、 <打ち破り> 状態異常<心縛>の強制力に打ち克つための行動。 で1ターンか…

WC  だね。

平太  魔女だろ相手…ギャンブルもねーしな… 幾つかの状態異常は、上述<打ち破り>などの行動を行うことで、それにかかったキャラクター自身がその効果に打ち克ったりすることもできる。
しかし、平太は、第1話の魔女戦において、魔女の高い魔力による状態異常に打ち克つことがどれほど厳しいか、身にしみてわかっている。


サヤ  きついっすねぇ。

平太  じゃあ、消します。 「身代わりS」 状態異常を1回だけ肩代わりし、無効化してくれるアイテム。 が壊れた。 
その後、何ターンかの攻防の中で、ユラ&ハルモニ&オデオンの戦略が見えてくる。 
ハルモニは、ひたすら<制裁>を放ち、平太とサヤに十分な属性をためさせない。
オデオンは普段は属性をため、平太達が攻撃を行う時には必ず<大樹>で全員を守る。
さらに、余った属性値で<理力障壁>を味方全体に展開して行く。
ユラは、その2体に守られながら属性をため、強力な状態異常を放つのだ。
平太  サポートチャージ。赤10。

WC  白のハルモニの<制裁>。チャージ値を−8。

平太  チャージ。赤7。

WC  さらに<制裁>。チャージ−9。

平太  またかいな! 消えたって事か。

サヤ  でっかいわんこに働いていただきましょ。 <働き者の子犬たち>にためさせた青属性で、サヤのメイン攻撃技<一尾両断>を放つ。

平太  今日のワンコ。

サヤ  煮干しが大好きなリキ君です。

WC  青のオデオン、<大樹>!

サヤ  だろうよ。テクニック10。

平太  お、いい数字。

WC  双方回避せず。威力カモン!

サヤ  とにかく白おとしたい〜!

平太  ほんとだよね。

サヤ  ぷぅぅ、3なので、ソーサリーで威力33。

WC  大樹の硬さは35。凌いだ。

サヤ  次は負けない!

WC  ユラ。へーたに、引き裂かれるような悲しみの歌を。 <化血> 黄華属性の状態異常スキル。
対象に、行動後に自動的にダメージを与え続ける、多くのRPGで言うところの「毒」のような効果を持つ。
で威力21。

平太  また違う技だね。属性で17けずって、4か。

WC  4ターン、ライフパスで判定して、そのぶんLPダメージ。

サヤ  身動き取れなくなってきたなぁ。

平太  ちびしーのー。 
殲滅力は低いが、互いに補い合う個性を持つ魔女影たちに、苦戦する2人。 
標的を、防御を担当する青のオデオンに変え、サヤの赤破魔札、平太のファイアーボールで波状攻撃を仕掛け、ダメージを与えるも、白のハルモニに属性を削られているため追撃が遅れ、倒しきることができない。 
それでも負けるわけにはいかない2人は、回復術・アイテムを駆使して態勢を立て直してゆく。
そして、12ターン目にしてやっと属性値がたまる。
サヤ  うざいよ〜。今度こそすごい威力を期待して、リキに活躍していただきましょ〜。 
<大樹>あるけど…ぶちのめす。 
…あれ、まちがえた?

WC  プレイヤーの地が。

サヤ  命中11。

WC  <大樹>! 威力どうぞ。

サヤ  ん〜まだまだですが、威力42。

WC  よっしゃ硬い35! とかおもったらー。7抜け。

平太  逝ってください。

サヤ  でも属性とか色々で消されちゃう。

WC  オデオンは<理力障壁>で消す。 ハルモニはガードで消す。

平太  邪魔されるとなにもできないや。
経験値30使って<ファイアーボール>のレベル上げる。
で、発動下げるか。そんで、前列2体に、全力<ファイアーボール>+<反動反射>。

サヤ  お〜。

WC  <大樹>!

平太  命中10。

WC  回避むりー! 威力カモナ!

平太  赤の27。

WC  <大樹>の強度が30。属性が負けてるので半減して15。赤12が抜けて。 
オデオンは属性で4削り、ダメージ8。って落ちたー!?

平太  やったー!!

サヤ  やった〜〜〜〜!! へーたん、えらい♪

WC  さっきのサヤのしっぽを防いだ分の大樹がなければ生きてたな。

平太  ぶいぶい! 白はダメージはいる?

WC  ガードで6点。更に属性6点で消す。ダメージ0。

平太  おお。 
防御を司る青のオデオンを撃墜し、残りは2体。
しつこい白の<制裁>に苦しめられながらも、レベルアップによって発動しやすくなった平太の<ファイアーボール>がハルモニを狙う。
平太  うし。じゃあ、さっきの、全力<ファイアーボール>+<反動反射>。命中7。

サヤ  いけ〜!

WC  回避8。良い目でるな。良い感じだ。

平太  ギャンブル無いのが悔しい。 

サヤは、アタックを平太に任せ、後回しになっていた回復や援護に集中。

WC  ユラ。へーたに<心縛>。

サヤ  う〜ん、かばう。

平太  ありがと助かる。

WC  しょっぺー威力13。

サヤ  属性で消した。ちびわんこのおかげ。 
ついでに、リキがてくてく、へーたんのほうに近づくよ。回復回復。

平太  「すまんリキ…」

リキ  「ぐるるる…」

サヤ  え〜〜?

平太  「え? かむの?」

サヤ  「リキ、だめでしょ〜!」

リキ  「わおーーーーん!(でばんがすくねーーー!!!)」

平太  (笑)

サヤ  「そんなことないよ。大活躍♪」 4なので、27回復です。

平太  あ、ぴったし!

サヤ  よかった!

平太  「さんきゅー!!」 

サヤの援護を受けて、アタックを繰り返す平太。

平太  全力<ファイアボール>+<反動反射>。

WC  ハルモニ?

平太  うん。ハルモニで。命中9。

WC  回避。おっしゃ10。 

ハルモニ、ここに来て回避が冴えるが、めげずに<ファイアーボール>を連発する平太。

平太  いつものいくぜ! 全力<ファイアーボール>+<反動反射>。…ひどいぜ! 命中3!

サヤ  ×じゃなくて良かった。

WC  今のハルモニには当たらんな。ケアフルにバースト回避。 
援護をサヤに任せ何度でも撃つが、星巡りの悪い時は、とにかく当たらない。
この間にもユラの放つ状態異常が何度か2人を襲っている。
幸い凌げているが、このままではいつ致命的な異常をくらってしまうかわからない。
平太  全力<ファイアーボール>+<反動反射>、ハルモニ!

WC  また外れる。

サヤ  いや、当たる。

平太  命中2。

サヤ  きゃー。

WC  回避する。9が出た。楽勝。

平太  でも、ここで当てたいんだよな…

サヤ  そうそう、あててほしいよー。

平太  最後の 「不屈ポイント」 「不屈ポイント」の効果で、「実は、回避されることを見越して変化球を投げていたのだ!」と言うことにし、攻撃を無理矢理命中させる元エースピッチャーの平太だからこそできる荒技。 で、例によってホップさせます。威力は、赤25です。

WC  属性で1削って24ダメージ。

平太  いつまでもやってられんわ。

WC  落ちました。

平太  やっとだ…

WC  ユラ、必然的に前衛に。

サヤ  やった〜〜〜♪ 

どうにも当たらない状況から流れを変えるべく、「不屈ポイント」で変化球。見事、白のハルモニを撃沈。

平太  次、さやねぇか。

サヤ  よっし、ユラに〜…シッポで攻撃します! テクニック9。

WC  9か…9ねー。

平太  あたれ! あたれ!

WC  ギャンブってみようかな。今日の俺はついてる。

サヤ  あたれ! あたれ!

WC  ぷひゅー。威力カモン。

平太  うし! 黄色が消えたのはでかい!

サヤ  ぷしゅううぅ。3なので、威力33…

WC  障壁は反応しない。

平太  しっぽはソーサリーだっけ?

サヤ  うん。

平太  うし! じゃあ、こんどはオレがガードか。鞄から「身代わりS」出す。

WC  属性全部消されて更にダメージ12。

サヤ  頑張って倒すぞー!

平太  おー!! 
残るユラの障壁が、サヤの<一尾両断>に反応しないのを確認し、<武力障壁>だと見抜いた平太は、今度はディフェンスに専念。
属性も優位なサヤにアタックを任せる。
サヤ  ユラにしっぽ!

WC  早いな。回転が。

平太  妨害ないもんね。

サヤ  うん。テクニック9。

WC  9か。9ねー。

平太  いやーんな数字らしいね(笑)。

サヤ  どっかで見た?

WC  ギャンぶってみようかな、今日の俺は。

平太  また(笑)。

WC  おし8! ひらりんこ。

平太  目で避けたか。 
白のハルモニが落ち、<制裁>による妨害のなくなったサヤは、「ちびわんこ」の力を借りて属性を蓄積し、攻撃を繰り返す。
ユラの黄属性は、サヤの青属性に不利であるため、受けただけで属性を大きく削られる。
必然的に「回避」するのがベターなのだが、サヤの命中値は基本的に高い。
ユラは、ギャンブルマトリクスを用いて回避する。
WC  ユラ。サヤに<心縛>。

平太  がーど!

サヤ  ありがと〜ございます。

WC  ぎゃー! 威力7。しょっぺー。

平太  属性で3へらして、4です。一回<打ち破り>やってみるか… 
やめた。「身代わりS」で消しておく。実験してる場合じゃない。

サヤ  うんん、私が受けた方がよかったね。ごめん。

平太  いやいや、攻撃専念でいいよ。あと1回は受ける。

サヤ  了解! 

サヤの攻撃は、威力は高いものの、ウェイトなどが非常に重く、連射がきかない。
そこを突いて、ユラの状態異常が連続で襲いかかる。

WC  ユラ。サヤに<化血>。

平太  入る?

サヤ  毒かぁ。

平太  はいっておくか。

WC  威力13。

平太  「身代わりS」で消した。

サヤ  はい〜、すみません。 
サヤに余分な消耗をさせないよう、平太が連続でサヤを「かばう」。 
平太の援護を受けた、サヤの攻撃は…
サヤ  ユラにしっぽ。テクニック10。

WC  10か。10ねー。

サヤ  ギャンブルしとけば〜?

WC  ギャンブルもうないんだよ。…ノーマルじゃ無理だね。威力カモン。

サヤ  威力36。

WC  ガードも×だ。
属性20を削られ、更にダメージ26。 
ユラに致命的な大ダメージを与える。 と…
<<モドル <メニュー> ススム>>