TRPGってなあに?
お兄さん さあ、良い子のみんな~!出ておいで!!
お姉さん はじまるよ~!!
お兄さん みんな元気にしてたかな?「TRPGってなあに?」の説明お兄さんです。
お姉さん 「TRPGってなあに?」のアシスタントお姉さんでーす。
お兄さん さて、これからテーブルトークRPGについていろいろと説明していこうと思うんだけど…
お姉さんはテーブルトークRPGってやったことある?
お姉さん 最近始めたばっかりなんですよ!それで気に入っちゃって!!
もっともっと知りたいな~と思っていたんですよ!
お兄さん そう。じゃあ、まだ分からないことがあると思うけど、アシスタントをしながら一緒に勉強していこう。
そして、目指すは最強のプレイヤーだ!
お姉さん は~い。
謎の声 お~い!お兄さ~ん!俺の紹介!!
お兄さん あっ、ごめんごめん。すっかり忘れてたよ、ゴゴイチ君。
ゴゴイチ ひどいな~!いいよ、自分で紹介するから。
あっ、ゴゴイチっす。お兄さんの近所に住んでいます。雷に打たれて、大変な目にあったことがあるサルっス。
お兄さん ゴゴイチ君は、テーブルトークRPGは…
ゴゴイチ なんて言うか…全くしらないッスね。
お兄さん まあ、そうだろうね。普通に生活していて、耳に入ってくることはまずないからね。
ゴゴイチ 面白いんすか、それ?
お兄さん ゴゴイチ君は小説とか読んだり、ゲームをしたりする?
ゴゴイチ まあ、嫌いじゃないッス。
お姉さん じゃあ、素質は十分ですよ。
お兄さん そう、そういう人にはぴったりのゲームなんだ。くわしいことは、これから!
じゃあ、一緒にみんなと、勉強していこう。最後までよろしくね。
お姉さん&ゴゴイチ よろしく!
TRPGって、なあに?
お兄さん じゃあ、ゲームを始めるまえに…基本からいこうか。ゴゴイチ そうなんッスよ。簡単に言うとどういうものなの?しりたいっスね~。
お兄さん そのまえに、「テーブルトークRPG」って呼び方はめんどくさいから、TRPG としよう。
世間一般では、このような呼び方通っているから。
お姉さん では、TRPGとは!!
お兄さん みんなとサイコロを振ってやる、RPGだあぁぁぁぁぁぁ!!!!…あれ?
ゴゴイチ …わかんないっスよ!!
お兄さん RPGって知ってるよね。テレビゲームをよくやる人は、聞いたことがあるはずだ。
その「RPG」の頭に「テーブルトーク(雑談)」の文字がついたものなんだけど…。
ゴゴイチ RPGって、コンピューターゲームの種類ッスよね?FFとかドラクエとかッスか?
お兄さん そう。
RPGって、主人公達がいて、その主人公達をコントローラで動かして、旅をしたり、敵を倒したり、謎を解いたりするゲームね。
最後には、ついでに世界を救ったりする。
お姉さん ついでって…
ゴゴイチ で、テーブルトークだから…
お兄さん それを、「会話でやろう!」っていうゲームなんだ。
ゴゴイチ テレビゲームを机の上に置いて?みんなで??
お兄さん いや、ハード(ゲーム機)は使わない。
使うのは、紙と鉛筆とサイコロ…ちょっと違うんだけど、雰囲気はそんな感じ。
お姉さん ちょっとした、ボードゲームなのよ。みんなで集まってやるような、「すごろく」みたいなものって考えるとわかりやすいかもね。
ゴゴイチ すごろくの魔王を倒すバージョンとか?
お兄さん そうそう。だけど、「TVゲーム」も「すごろく」も元からできあがっているもので遊ぶのだけど、TRPGは「元」から作っていくんだ。
ゴゴイチ つまり…どういうことッスか?
お兄さん ストーリーを自分たちで作って遊ぶんだ。
お姉さん 最近わたしは、ファンタジーの世界で、剣に選ばれた主人公たちが、破滅に向かう世界を救う話でプレイしたわ。
お兄さん というように、やってみたい話を作って遊ぶってこと。
ゴゴイチ ふーん。
TRPGには何が必要なの?
お兄さん では、ゲームをするのに必要なものを言っていくよ。…1つ目は「ルールブック」。ゴゴイチ ルールッスか?
お兄さん 言ってみれば、ゲームを進めていく世界とその世界のルールだね。TVゲームで言うところの、ソフト(ゲーム)。
ドラクエのような剣と呪文の世界であったり、現代世界を舞台にしたホラーであったり、宇宙船の出てくるSFだったり…
お姉さん 結構いろいろあるのよ。
お兄さん お姉さんが遊んだのは、ファンタジーのルールだったよね?
お姉さん そうです。剣と魔法の世界ですね。6面体サイコロを2こ使ってゲームをしました。
お兄さん というように、遊びたい話によって「ルールブック」が変わって、ルールも変わるんだ。
ゴゴイチ 「ルールブック」って言うからには、本なんっすよね?本屋で売ってるんっすか?
お姉さん 角川スニーカー文庫あたりだったかな…結構少なかったけど。
あとは、おもちゃ屋で「ボックス」というタイプの、箱に入って売ってたりもするもあるのよ。
お兄さん そう。そういうものの中には、世界の細かい設定や判定に使うサイコロなんか一式入っていて、すぐにゲームができるようになっている。
ゴゴイチ そう言えば、サイコロを使うとか言っていたような…
お兄さん またTVゲームを例に出すけど、ゲームをやっていくといろいろな障害が出てくるね、主に敵なんだけど。
敵と戦うと、「ダメージ○○点」とか「ミス」とか出てくるよね。
ゴゴイチ そうっすね。成功するときもあるし、「会心の一撃!」なんてのもあるっす。
お兄さん そういう不規則なものを出すのに、サイコロってのはうってつけなんだ。
お姉さん 判定を細かく言っていくと、他にもあるのよね。
お兄さん そう。まあそれは、後でまた話すとして…「ルールブック」ってのは、その世界でできることが書いてあるんだ。
この世界は魔法が使えますとか、この職業は銃をうまく使えますとかね。
ゴゴイチ なるほど、だから遊びたい世界にあわせて「ルールブック」を買う必要性があるんだ。
お兄さん まあ、初めてする人は分からないから選ぶことができないだろうけど。もし選ぶとしたら、本のタイプを選ぶといいよ。
お姉さん 何でですか?
お兄さん ブックタイプはその場で目を通すことができるし、安い値段で手に入れることができるからなんだ。
お姉さん なるほど。
お兄さん 次に行っていいかな?
2つ目は、ルールブックを買ったら本格的に遊んでみよう!ということで…「人」です。
ゴゴイチ まあ、「みんな」でとか言っていたな…何人必要なんだ?自分が集合をかければ、千や二千の舎弟が集まるっスよ。
お兄さん そんなにいらない。最低でも二人、多くても八人かな。
お姉さん 気のあった友達とかとするのが、ベストですね。
お兄さん そうだね、さっきお姉さんが言ったように、ファンタジーやSF小説、TVゲームの好きな人なんかは、その素質は十分だろう。
ゴゴイチ まあ、人は簡単に集めれるっす。
お兄さん じゃあ最後は、ゲームのできる「場所」。
ゴゴイチ 場所ッスか?そんなの空中でも、木の上でも…
お兄さん かなり前で言ったように、ゲームはサイコロを使うから、木の上だと振れない。
ゴゴイチ じゃあ、あれだ…最近アパートで一人暮らしを始めた、ちょう助の家なんかどうっスか?
お兄さん …ちょっと問題がありそうだな。ゲームをやっていくと結構盛り上がってしまってうるさくなってしまう事がある。
他の人に迷惑がかからない場所がいいな。アパートなんかは、上や下に迷惑がかかることがある。
実は、僕らも、深夜にやってしかられたこともあった。
ゴゴイチ じゃあ、おすすめは?
お兄さん それなりに広く、周りに迷惑をかけないところ。公民館や公共の施設を借りるという手もある。
お姉さん それと、飲食可能の場所がいいですね。ゲームをやってるとどうしても、喉も乾くのよ、おなかも空くし。
お兄さん そうそう。
ゴゴイチ なるほど。じゃあ場所は、舎弟に探させるか…
お兄さん&お姉さん …。
じゃあ、実際にやってみよう!
お兄さん じゃあ、ゲームをしながらいろいろ説明していこう。今回は、サークルから出してる「ドラゴンクエスト」をやってみようか。
じゃあ、今回は僕が「GM」で君たち二人が「PC」になってくれ。
ゴゴイチ 「GM」?「PC」?…きました!!訳のわからねー単語がきました!!
お姉さん は、ハイテンション…。
お兄さん お姉さんは分かるよね?
お姉さん う~んと…「GM」は話を造る人で、「PC」は、キャラクターを担当する人。
お兄さん そうだね。「GM」は「ゲームマスター」の略。ゲームをする上で、一番重要な人だ。
「世界」を運営するのが役目で、世界で起こる出来事や物語の下地を作ることなどが、GMの役割。
ゴゴイチ …簡単に言ってくれよ。
お兄さん たとえば、TVゲームのRPGなら…
勇者の旅立ちから、魔王を倒すまでの段階を考える。
で、町の人になってヒントを出す。
また、伝説の剣、アイテム、いろんな敵を造るのもGMの役割。
お姉さん 芝居で言うなら、監督、大道具、小道具、音響、他にも結構…
ゴゴイチ めちゃくちゃ大変そうだな。で、「PC」ってのは?
お兄さん 「プレイヤーキャラクター」の略。1人につき、GMの造った世界に暮らす人物を1人受け持つんだ。
お姉さん 勇者や魔法使い、になったり。いうなれば、役者さんですね。
お兄さん また、物語を進めていく人でもある。まあ、台本を作っていくようなものかな。
ゴゴイチ …TVゲームのRPGでも、勇者が町中でうろうろしていたら話は進まねーもんな。
お兄さん そう。GMがしっかりと、魔王撃破までの基盤を造っても、プレイヤーがしっかり進めていかないと、ハッピーエンドはこない。
PCも重要な役割なんだ。
お姉さん かっこいい話にしたかったら、みんなで造っていかなきゃいけないのね。
ゴゴイチ じゃあ、PCというからにはキャラクターを造っていいんだな!
じゃあ俺は、全国制覇を試みる、最強の破壊魔法をぶっ放す、木の股から生まれた、孤独と悲しみを背負う勇者アイン!!
いっぺんやってみたかったんだよ~!!
お姉さん …。
お兄さん …確かに、TRPGは、設定が大事。小説なんかが好きな人は、「こんな主人公はかっこいいな」と思ったことがあるはず。
そういうキャラクターをイメージして、造ってみるといいんじゃないかな。
にしても…設定がはげしいな。
お姉さん じゃあ私は、町を滅ぼされ正義のために立ち上がる、打倒魔王を心に決めた、元気な感じの僧侶の女の子をしよう。
お兄さん じゃあ、キャラクターを作っていこう。キャラクターを作るときにも、ちょっと考えて作ると「キャラクターのらしさ」ってのが出るよ。
たとえば、魔法使いの場合だったら、「ちせい」という能力値をたかくしたり、また、「ちから」の能力値を低くしたりすることでそれっぽくなる。
ゴゴイチ じゃあ、俺は全国制覇のために「ちから」をあげるぜ!!
お姉さん じゃあ、私は回復魔法を使うから、「ちせい」ね。
お兄さん こういう風に、能力値を変化させられるキャラクターの作り方もあるけど、ルールブックによっては、勝手に決まってしまうものもあるんだ。
お姉さん それぞれってことね。
判定ってなあに?
お兄さん …そんなこんなで、魔王を倒すには、光の剣が必要だと知った君たちは、伝説の鉱物オリハルコンを取りに、洞窟にやってきた。ゴゴイチ ほうほう。
お兄さん 洞窟はたいまつの光に照らされている。しばらく進むと道は、二手に分かれている。
ゴゴイチ 何でそんなに説明臭いんだ?
お姉さん GMのお仕事ですよ。
ゴゴイチ ふーん…じゃあ、右。
お兄さん 右に行くと…崖になっている。昔は吊り橋がかかっていたらしく、その残骸が残っている。
ゴゴイチ めんどくさい!隣に飛び移るぞ!!
お兄さん むこうまでの距離は、15メートルもあるぞ。
お姉さん 無理ですよ!
ゴゴイチ えーい!!俺は勇者だ!!木の股から生まれたんだ!!不可能はない!!
とうっっっ!!!
お兄さん じゃあ、「判定」にいってみようか。
ゴゴイチ …なにそれ?
お兄さん 前に言ったことがあるね、「物語を進めていく上で障害がある」。
よくあるのが敵との戦闘だけど、こういう状況の障害もある。
そういう障害をキャラクターが乗り越えれたかどうかを決めるのが、「判定」なんだ。この場合、「崖を飛び越えれるか?」という判定だね。
ゴゴイチ で、なにをする。
お姉さん サイコロを振るんですよ。
お兄さん この場合はサイコロを2個振って、能力値の「すばやさ」足して。合計で50をだす。
ゴゴイチ 今、すばやさが5だから、サイコロ2個の目を足して…出るわけないじゃん。
お兄さん そりゃ、15メートルだもん、勇者と言えど人間。普通は判定すらさせない。
ゴゴイチ ・・落ちた。
お姉さん 振るなって…あ~あ…。
NPCとは?
お兄さん なんとか、崖からはい上がった勇者は、オリハルコンのあると言われていた、洞窟の奥に着いた。ゴゴイチ ひどい目にあったな。まさか、海までながされてまた歩いてくることになるとは…
お姉さん 全くですよ。下が川でなかったら死んでましたけどね。
お兄さん 光を放つその部屋の入り口に近づこうとすると…そこに、身長10センチほどの、こびとが立ちはだかる。
ゴゴイチ なにそれ?
お姉さん すいません、オリハルコンを取りにきたんですけど…。
お兄さん 「何者かは知らんが…貴様らに、わたすオリハルコンなんぞない…」
ゴゴイチ お~に~さ~ん!!長いつきあいだろ?!そんなこと言うのかよ!!
お姉さん 違いますよ。これは、このこびとが言ってるんです。
お兄さん そう。こういうGMが演じるキャラクターを「NPC」、ノンプレイキャラクターというんだ。
こういう風に、キャラクターをだして話を盛り上げるのも、GMの役割というわけさ。
お姉さん 町の人も、敵もそうなんですよ。
ゴゴイチ ふーん…プチッ。
お兄さん&お姉さん 踏むな!!
ゲームしゅうりょ~
お兄さん …というわけで、オリハルコンを無事に手に入れた悪勇者達は、打倒魔王を心に決め、次の町を目指すのでした。お姉さん …悪勇者…
ゴゴイチ いい!かっこよすぎ!オレ!!
あのこびとから、オリハルコンを奪うときのあのセリフ!後世に残るね!
お姉さん 結局、こびとにコテンパにされたじゃないですか!
でもって、お情けでオリハルコンを1g分けてもらって
…これじゃあ、魔王が倒せませんよ!
ゴゴイチ いいんだよ~、そのうちスーパー魔法が出て来るって!
お兄さん …というわけで、ゲームは終り。
まあ、TRPGがどんなモノかはわかってくれたかな?
ゴゴイチ おう!リアル世界ではできないことが何でもできる、超すばらしい世界へダイブ!!ってことだな。
お兄さん 全然違う!はっきり言って、今やったプレーは最悪。
ゴゴイチ あんな感じでいいかと思ったのに~
お兄さん 最初に言ったように。このゲームの一番の楽しさは、GM、PCと一緒になって物語を楽しむところにあるんだよ。
オレとお姉さんが全然楽しくない!!
確かに、リアル世界ではできないことでもいろいろできるけどさ~
お姉さん 誰かが作った世界を、みんなで楽しもうってゲームなんですよね。
お兄さん そうなんだよ~
ゴゴイチ そっか~、みんなで話を作るって言うのはこういう意味だったのか~
お兄さん そう。こんどはもうちょっと勇者らしくしてくれよ。
ゴゴイチ ほーい
お兄さん さて…
これを読んでくれている、パソコンの前のキミはわかってくれたかな?
TRPGはそんなにむずかしくない。興味を持ったならとりあえずやってみることだね。
わからないことがあったら、いつでも質問をしてきてね、ちゃんと返事をしますよ。
ゴゴイチ やってみたら、結構楽しかったぞ。
お兄さん それじゃ、また会う日まで。
お姉さん&ゴゴイチ バイバ~イ